足るを知る
森鴎外の『高瀬舟』を読み終えました。
高瀬舟は、京都の高瀬川を上下する小舟という説明から始まります。
罪人が遠島、すなわち島流しの刑になると、高瀬舟に載せられて大阪まで回されます。
弟を殺して遠島になった喜助の護送をした庄兵衛とのやり取りを書いた話なのですが、そこに「足るを知る」という言葉が出てきます。
そこで、「足るを知る」について考えてみました。
物と向き合って、物を捨てまくったときに、これだけあったら生活できるんだなと気づいたあの時、「足るを知った」のかなと思います。
「足るを知る」って、心をフラットにすることかも。
穏やかな状態。
で、そのフラットなところから、今度は自分を楽しませる物を足していく。
私だったら、器とかキッチン用品とか宝塚のBlu-rayとか。
紙の本しかなかったら、本はまた増えていくだろうし…。
今はkindleがあって助かる。
「足るを知る」って生きていくベースになるもの、幸せのベースになるものなのかも。
森鴎外の『高瀬舟』は短編ながら、世の中の色々な問題点がつまっていて、考えさせられます。
殺めてほしいと願う人を殺めたら罪なのか…
文体も好きだったし読みやすかったので、他の作品も読んでみようと思った。
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