老子に「人の生まるるや柔弱、其の死するや堅強」から始まる文があります。
人は生まれたときは柔らかくて軟弱ですが、死ぬと堅く硬直します、ということです。
その後続くのが、草木も芽生えのときは柔らかいですが、死ぬと枯れてひからびてしまうと。
だから、堅く強いものは死の仲間、柔らかくて軟弱なものが生の仲間なのだと。
木も強くて堅いばかりだと折れちゃうでしょと。
確かに赤ちゃんは生命力に溢れています。
祖父母や叔父のなくなる前の様子は、それとは反対だった。
祖父母や叔父のなくなる前の様子は、それとは反対だった。
老子が言わんとしていることとは違うかもしれないけれど、柔軟なものの考え方をできる人は、エネルギーに満ちあふれている印象を受けるし、頭の堅い人は、そこで止まっている、すなわち死んでいるとも思える、とふと考えた。
老子の言葉は、あまりにも深くて、読み解くことはできないけれど、読んだとき一瞬、喉の奥から胸に小石が落ちて、水紋が広がるような、あるいは、たとえば雨や雪のように、掴めそうで掴めない何か。
いつか、その一欠片でも知ることができたら…。
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